日本国内でも有数の「そろばん」の産地といえば、「播州そろばん」で有名な兵庫県小野市。
ここに株式会社ダイイチという会社があるのですが、今回は機会があって会社を訪問させて頂きました。
ダイイチさんは、明治42年(1909年)に「宮永実治商店」という名前で創業し、100年を越える歴史を「播州そろばん」と共に歩み、「そろばん」の普及活動にも力を入れている企業です。
近年は電卓やパソコンの普及により、「そろばん」を使う機会がめっきり減ってしまいましたが、もっと「そろばん」に親しんでもらいたいということで、単なる計算の道具ではなく教育に役立つ玩具としての商品開発なども行っています。
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「そろばん」は、もともと中国から伝わったものですが、その当時中国で使われていた「そろばん」は「十六進法」に対応した「上2玉、下5玉」の「そろばん」だったようです。
それが、日本に伝わり「十進法」に対応した現在の日本で使われている「上1玉、下4玉」の「そろばん」になったそうですが、その過程で「上1玉、下5玉」の「そろばん」もあったそうで、それも見せて頂くことが出来ました。
小野市が「播州そろばん」の産地ということで、地域の職人さんに協力してもらいながら「そろばん」を作ることもあれば、自社の工場で作ることもあり、いろいろな形態で「そろばん」作りをしていました。
ただ、ここ最近は職人さんの高齢化が進んでおり、技術の継承や人材不足が課題となっていることと、「そろばん」の部品を作るための機械は需要が少ないため、専門に作ってくれるメーカーがなく、それぞれの工房で職人さんが自分たちの使いやすいように手作りして使っている機械はどれも古く、その修理とメンテナンスが気がかりとのことでした。
会社見学の後は、小野市名物の「おの恋ホルモン焼そば」を堪能させて頂きました!